Without a Trace (FBI失踪者を追え!)
Without a Trace(通称WAT。邦題「FBI失踪者を追え!」)は、2002年からアメリカ・CBSテレビで放映されているドラマである。アメリカでは現在第5シーズンが放映中であり、日本ではNHK衛星で第2シーズンまで放映されている。
一見すると普通の刑事ドラマのようであるが、主人公たちが失踪者捜索専門のチームに属しており、扱う事件は基本的に全て失踪事件である点がこのドラマの最大の特徴である。また、番組終了後に実際の行方不明者の情報提供を求める告知があり(DVDでは省略)、得られた情報により行方不明者が発見されたこともあった。
良質な刑事ドラマであると同時に、「失踪者の“居場所”を知るには、失踪者という“人物”を知れ」という台詞に代表される人物ドラマとしての側面、さらに失踪者が見つかるか否かというスリルも併せ持つ本作は、本国アメリカでは放映されるや否や高い人気を得て、かの「ER緊急救命室」と視聴率を争うほどであるという。視聴率が悪ければ容赦なく番組を打ち切るというアメリカのTV界にあって、2007年現在も放映が続けられているという事実がその人気振りを雄弁に物語っているといえよう。
失踪専門というマニアックなサイトを作成している我が身としては、全編が失踪事件物という本作はまさに垂涎ものの作品である。拙宅ではNHK衛星が写らないため悔しい思いをしていたが、第1シーズンがDVDとなって販売されたことで視聴できるようになった。このページでは当ドラマの各話概要と、自分なりの観点からの感想及び評価を記載している。
評価は5段階評価。本音を言えばほぼ全話が良作に値すると思うが、敢えて思い切った評価を下した。10段階評価で8や9が並ぶような当たり障りのない評価は価値が低いと考えるからである。また、概要はネタバレを含んでいるので、閲覧には注意してほしい。
専ら失踪事件に興味があるという自分の性格上、世間一般の見方とはかなり異なるところも多々あると思われる。こういう感想もあるのだ程度に拝見していただければ幸いである。
――まあ、堅苦しい物言いをするほど、肩の力を入れて書いているわけではないのですけどね。
【主な登場人物】
ジャック・マローン(演:アンソニー・ラパリア、吹き替え:あおい輝彦)
冷静沈着なFBI失踪者捜索班のリーダー。本人曰く「根暗な仕事人間」。優秀で部下からの信頼も厚いが、失踪者に感情移入し過ぎるあまり行き過ぎた捜査を行うこともしばしば。「大振りのバッター。当たれば大きいが、空振りも多い」と評される。私生活はあまり上手くいっておらず、妻と二人の娘とは別居中。
ビビアン・ジョンソン(演:マリアンヌ・ジャン=バプティスト、吹き替え:磯西真喜)
捜査班のナンバー2的な存在の女性捜査官。仕事に、家庭に、万事をそつなくこなし、捜査班を調査しに来た内部監察官も、彼女にだけは何の失点も見出せなかった。危険な潜入捜査もこなし、犯人を取り押さえたこともある。
ダニー・テイラー(演・エンリケ・ムルシアーノ、吹き替え:小山力也)
マイアミ警察から転身した捜査官。強面の相手にも全く臆することなく軽妙に立ち回るせいか、特に強制捜査時に力を発揮する。悩みのなさそうなラテン系の性格であるが、実は幼少期に両親を亡くすというトラウマを抱えている。設定を反映してか日本語版吹き替えは関西弁であり、多くの視聴者に多大なインパクトを与えた。
サマンサ・スペード(演:ポピー・モンゴメリー、吹き替え:安藤麻吹)
若手捜査官。この手の海外ドラマに大抵一人は登場するブロンドの白人女性。落ち着いていながらも決断力と行動力に富んでいるが、失踪者が女性や子供であるときなどに思い込みが先走ることもある。実は離婚経験があり、一時期ジャックと不倫関係にあった。
マーティン・フィッツジェラルド(演:エリック・クローズ、吹き替え:矢崎文也)
本部の企業犯罪部門からNYの失踪者捜査班に異動してきた若手捜査官。FBI高官を父に持つお坊っちゃんだが、そのことに逆にコンプレックスを感じている様子。ジャックを尊敬するあまり、捜査に介入してくる父に反発することも。その出自のせいか、当初ダニーには快く思われていなかったが、すぐに打ち解け今では名コンビといえるほどである。
【第1シーズン】
| No | タイトル(邦題) | 個人評価(5段階) |
| 第1話 | Pirot(自由の代償) | ★★★★ |
| 第2話 | Birthday Boy(少年の秘密) | ★★★ |
| 第3話 | He Saw, She Saw(目撃証言) | ★★★★★ |
| 第4話 | Between The Cracks(あこがれの街) | ★★★★★ |
| 第5話 | Suspect(ゆがんだ愛) | ★★★★★ |
| 第6話 | Silent Partner(二重生活) | ★★★★ |
| 第7話 | Snatch Back(暴走する母性) | ★★★★ |
| 第8話 | Little Big Man(ツメをかむ少年) | ★★★ |
| 第9話 | In Extremis(アメリカのアラブ人) | ★★★★★ |
| 第10話 | Midnight Sun(白夜の太陽) | ★★★★ |
| 第11話 | Maple Street(思い出ビデオ) | ★ |
| 第12話 | Underground Railroad(暴力からの脱出) | ★★★★ |
| 第13話 | Hang on to Me(親の執念) | ★★★★★ |
| 第14話 | The Friendly Skies(ストッキングの謎) | ★★★★ |
| 第15話 | There Goes The Bride(さらわれた花嫁) | ★★★★ |
| 第16話 | Clare De Lune(月影のクレア) | ★★★★ |
| 第17話 | Kam Li(栄光の勲章) | ★★★ |
| 第18話 | The Source(正義のヒロイン) | ★★★★ |
| 第19話 | Victory for Humanity(落ちた罠) | ★★ |
| 第20話 | No Mas(偉大なボクサー) | |
| 第21話 | Are You Now or Have You Ever Been?(魂は売らない) | ★★★★ |
| 第22話 | Fallout Pt.1(911の爪跡・前編) | ★★★ |
| 第23話 | Fallout Pt.2(911の爪跡・後編) |